メグミロク

英検1級保持者・日米交歓ディベート 日本代表が英語教育やディベートについてデータを用いながら解説するブログです。

ディベート基礎:ディベートの定義と種類

こんにちは。メグミロクです。

 

今回はディベートの基礎について書いていきたいと思います。

私はディベートの日本代表として渡米した経験があるので、その経験も含めディベートに関してお話できたらと思います。

 

今回はディベートの基礎中の基礎から入りたいと思います。

 

ディベートの定義

みなさんディベートと聞くとどんなことを思い浮かべますか?

激しい議論、重箱の隅のつつき合い、批判的思考能力、、、など様々な単語が出てくることでしょう。

 

まずはディベートの定義から確認してみましょう。

Debate is a formal contest of argumentation between two teams or individuals. More broadly, and more importantly, debate is an essential tool for developing and maintaining democracy and open societies. More than a mere verbal or performance skill, debate embodies the ideals of reasoned argument, tolerance for divergent points of view and rigorous self-examination. Debate is, above all, a way for those who hold opposing views to discuss controversial issues without descending to insult, emotional appeals or personal bias. (retrieved from International Debate Education Association (IDEA))

筆者訳:ディベートは2つのチームや個人間での公式な議論の競技である。広義には、そして大切なことに、ディベートは民主主義を発達させ維持するため、そして社会を開けた物にするために必須な手段である。単なる言語やパフォーマンスの技術だけでなく、ディベートは理路整然とした議論の典型、異なる視点への寛容さ、そして正確な自己判断を取り入れている。ディベートは、とりわけ、反対の視点を持った人が、侮辱や感情に訴えかけること、固定観念に陥いることなく物議をかもす問題を議論するための方法である。

 

「競技」ということからもわかる通り、ディベートには必ず勝ち負けがあります。ジャッチと呼ばれる人が2つのチームのどちらかに票を入れ勝敗が決まります。

また、ただ単にパフォーマンスの技術が必要なわけではなく、理論だった議論を元にディベートは成り立っていきます。

 

ディベートの種類

ディベートには大別して2つの種類があります。1つは政策ディベート(Policy debate)でもう1つはパーラメンタリーディベート(Parliamentary debate)と呼ばれます(他にもリンカーンダグラスなどの種類もありますが、今回は省略します)。

 

★政策ディベート

政策ディベートではどれだけうまく話せたかではなく、どれだけ論理がしっかりしているかが重要になってきます。

 

Policy debate is an educational competition in which participants debate the merit(s) of adopting a specific policy designed to address and remedy a contemporary problem.

(Hahn, Allison and Hahn, Taylor Ward and Hobeika, Marie-Odile N. (2013) Finding Your Voice: A Comprehensive Guide to Collegiate Policy Debate. International Debate Education Association. ISBN 1617700517)

 

筆者訳:政策ディベートは現代の問題を対処する、または、改善するために作られた特定の政策を受け入れることの価値を参加者が議論する教育上の競技である。

 

つまりある政策(例えば移民政策だったり死刑制度だったり)について議論をするんですね。また、政策ディベートは準備をしっかりとします。

ディベートの試合の前に十分な時間的余裕(数週間~数ヶ月)をもって論題を発表しておき、その論題に対する十分なリサーチとともに、証拠資料(evidence)を明示的に用いた論証に重きをおくディベートです。米国の大学ディベートで多く行われ、日本の大学の英語ディベート、日本語ディベート、中学、高校生のディベート大会で多く行われているディベートです。(retrieved from http://japan-debate-association.org/debate/academic-debate

 

★パーラメンタリーディベート

ディベートの試合直前の数十分間前に論題を示し、即興的に行うディベートです。イギリスや、英連邦諸国で多く行われているディベートで、近年、日本でも大学生の英語ディベートで行われています。フォーマットは、複数あります。(retrieved from http://japan-debate-association.org/debate/academic-debate

 

政策ディベートとは違い即興で試合が行われます。論理も当然ですがパフォーマンスも大切になってきます。特に観客がジャッチとなることも多いので、観客のもともと持っている知識によって勝敗が決まってしまうケースもあります。

 

今回はディベートの定義と種類についてみてきました。ディベートの基礎を掴んでいただけたかと思います。次回は、実際にどのように勝ち負けが決まるのかなど、もう少し進んだディベートの話をしたいと思っています。

 

コメントや質問もお待ちしてます。ではまたお目にかかりましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。